喜多八膝栗毛 夏之彩

5月に亡くなった喜多八さんのお別れ落語会。
チケットを買った時はいつも通りの独演会のはずだったのに、こんな思いがけないことになってしまった。
・三語楼 「もぐら泥」
三語楼さん、二つ目の終わり頃に見て以来だったんだけど、数年でこんなに変わるんだ!とびっくりするくらいおもしろかった。すごい。雑なところがなく丁寧で良かった。
・扇遊 「井戸の茶碗
膝栗毛のネタ帳を見て決めたという「井戸の茶碗」。素晴らしかった。速いテンポでガンガン進む。長い噺だから、あれくらいのスピードでもちょうどよかった。ダレない。まくらでは昨年の睦会の時のことを話してくれた。
・喜多八 「夕涼み」
トリは喜多八さんの音源。元々、今日やる予定だった「夕涼み」。素敵なタイトルだから楽しみにしてたけど、亡くなってしまったからもう一生聴けないんだなぁと残念に思っていた。まさか音源が残っていたとは。うれしかった。
暑いので夕涼みに町へ出た二人の男が、川を眺めながら人間観察してだらだらしゃべる。それだけの話。
こういうただ登場人物のやりとりを描写してるだけの話は、自分もすぐ近くで二人の会話を聞いてるみたいな気になれる。いっぱい笑うところがあって、喜多八さんらしいかわいらしさもあって、やっぱりこの人の落語が好きだなぁと改めてファンになった。
家で一人でテレビやCDで聴くんじゃなくて、音源だとしても、たくさんの人と一緒に聴くほうがずっと楽しいし笑える。
こんなにおもしろくて声も姿もすぐに思い出せるのに、なんでもういないんだろうと思ってしまった。
次の9月の会に行ったら本当にもう最後だ。